駆け込み住宅建築の注意・・!

遊悠人

2014年03月28日 12:10


月に一度のエッセイの連載・・
今朝のタイムス住宅新聞に掲載されている。。

もうすぐ、消費税が3%上がる・・
住まいづくりとの関係はどうか。。

駆け込みの住宅建築の注意したいことを書いておきました。。










  
       駆け込み住宅建築の注意
               文・写真/照屋寛公
 来月から消費税が三%上がって八%になる。昨年後半あたりから「駆け込み需要」と言われ、家屋の建築や車、電化製品がよく売れているという。いまや建築業界も六月以降でないと工事も着手できない状態。さて、この時期に住宅を手に入れる時に注意すべきことについて述べてみたい。
 まず、現在の建築業界は全国的に職人不足状態。その原因がいくつか考えられる。一つに長引く不況の影響で若い職人が育っていない。おまけに、職人が高齢化し若い人に仕事を教える機会もなくリタイヤしてしまっているのである。
 原因の二つ目は、東北の震災である。復興のための建築ラッシュで、全国から職人が復興地に呼び寄せられてしまっている。そして三つ目は、2020年に決まった東京オリンピックも影響し、もうすぐすれば職人不足に一層拍車をかけることが予想されているのが現在の状況である。
 さて、先ほどの駆け込みであるが、建築価格は大きく分けて材料費と労務費に分けられる。需要が増えれば、当然ながら材料は不足し価格は高騰する、そして職人の労務単価も高騰するのも同様。業界からは口を揃えるように建築工事価格の高騰が聞こえてくる。特に沖縄の建築はコンクリート建築工事がほとんどで職人の種類も基礎工事、鉄筋工、型枠工、生コン打設、左官工、そして塗装、内部大工と業種の数・職人の数は、木造建築とは比較にならないほど多い。となれば沖縄の工事価格高騰もうなずける。
色々な事情で建築は計画されるのが現実、一概に現在建築することが得策でないと極端には言えないにしても、少々気になることがある。
 沖縄海洋博の頃の建築された建物の劣化が多いとも言われている。当時の建築材料や職人の技術力等の問題もあろう、現在は建築技術も工法も格段に進歩しているのは明らか。当時同様に建築ラッシュという点だけで言えば、今の時期は、施主と設計者そして工事業者の信頼を強化し双方で工事中のチェックを十分行いながら、永く使い続けられる建築を造っていく必要があるだろう。同時に消費税増税後にゆっくりと建築を計画することも選択肢の一つになるとも考えらえる。
 いずれにせよ一生の財産の建築をしっかり検討しながら築いていくことが一層重要な時期になっていると思っている。
    (建築アトリエ・トレッペン代表・建築家)


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